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カリフォルニア州マウンテンビュー在住のソフトウェアエンジニアがいろいろ書きます。

#yapcasia 行ってきた

YAPC::Asia行ってきた。

最終日にだけ参加してきた。ほんとはその前日にも行きたかったのだけど、もらったチケットを当日になって確認してみると、最終日のみ(Tシャツなし)だったので無理だった。チケットの文面はあらかじめよく読んでおこう。

Talks

Booking.comのSawyer Xさんの発表がかなり面白かった。古い大規模Perlアプリケーションを改修してゆく、というストーリーで、ああなるほどレガシーコードとのつきあいかたは万国共通の悩みなのだなあと感慨深い気持ちになった。

Booking.com、オランダの会社だと初めて知った。そしてPerlの会社なことは大きな驚きだった。日本以外でPerlを使う会社が生き残ってるとは思ってなかった。

ちなみに同時通訳を聞きながら英語の発表にも注意を傾けていたら半分くらいしか理解できなかったので、通訳があるときはどちらかを切り捨てる覚悟を持つことが大事だとわかった。

あとほかにhitode909さんのApp::PRTTalkがすごく楽しかった。App::PRT、使おう。

Talkを聞きに行けなかったけども、hitode909さんのApp::PRTと対になっているmoznionさんのPerl::Lintもとても将来性のある素晴らしいプロダクトだと思うのでぜひ使ったりプルリク出したりするとよいと思います。

YAPC::Asiaのよいところ

名前だけ知っている人と出会える点がよいところだと思う。MiyagawaさんとかTokuhiromさんなんかはCPANでよく名前を見かける有名人なのだけど、そういう憧れの人が話す場にいて、声を聞くと、好きな映画が現実になったような感覚になる。

Perl mongerの人たちが自分から2か3ホップくらいの案外近い距離にいることが体感できた。こうした、プログラマ同士の気楽なつながりがあるから、自分がプログラミングを続けていられるんだな、と思ったりした。

来年はTalkに応募しようと思います。

映画「GODZILLA ゴジラ」観てきたので感想書くよ

ゴジラを見てきた。かなりダメな部分があるけれど、そこに目をつぶれば最高級の怪獣映画だった。言葉にするなら

日本よ、これが怪獣映画だ。

という趣きだ。

まず本作、かなり日本をフィーチャーしている。原子力発電所で震災が起こるし渡辺謙だけはGodzillaでなく「ゴジラ」発音だし、ゴジラ発祥の地を意識しまくっている。

ところで本作の監督ギャレス・エドワーズ、モンスターズという映画も監督している。こちらではメキシコが舞台で、観光客狙いの犯罪グループに見える現地人や見通しの効かない雨林での恐怖をうまいこと描いている。そしてゴジラには、日本語しか話さない乱暴な労働者いっぱい出てくるシーンがある。拘束された主人公が車に乗せられて運ばれるあいだ、(日本語がわからない人からすれば)何を言ってるかわからない言葉が飛び交うのだ。

そのシーンを目にしたとき僕は「あーそっか、ああ見えてるんだ」と気づいた。

日本は外国なんだ。メキシコと同じで、よくわからん異文化の世界。こわいおっさんがいるところ。主人公のアメリカ軍人からしたら、お父さんの面倒を見に異世界に来たら怪獣が出てきてなんかすごい組織とか計画とか出てきて……という巻き込まれ型なのだ。モンスターズの、雇用主の娘を連れ戻しに来たらいろいろあって怖いエリアを横断しなきゃならなくなったのと同じ。

さらに、冒頭で日本の原子力発電所での震災が描かれている。日常シーンはほぼなくて、いきなり最初から不穏な状況。すぐに地震が起こって、お母さんが亡くなったりする。

要するに、日本はなんだか怖いところ、と観客に刷り込ませてるのだ。とはいえ、数十年前の映画——たとえばブラックレインみたいな日本を描いた映画ほど、過激に勘違いをしているわけではない。初めて日本の来た人が抱くだろう印象を強調して表現してるくらいなものだ。

……日本の描かれかたとかどうでもよかった。

そうだ。僕はこの映画の、主人公の行動動機に不満があるのです。

主人公の、アメリカ海軍大尉ことフォード・ブロディ。 妻と小さな息子のいるサンフランシスコの街を守るために戦う。のだが。

正直に言うと、それってあんまり納得できる理由じゃない。「家族のためなら戦えるよね?」という、疑問を挟む余地を無理にでもなくそうとする強引さで、気持ちが悪い。

家族愛で戦う。それはまだいい。家族愛のために、人はゾンビとか宇宙人と戦えたりする。ありがちすぎるけどそれはいい。問題は、その家族がほとんど描かれないことだ。ほんと、時間にして15分くらいしか出てこない。映画を見終わった僕がこの家族について知ったことは驚くほど少ない。妻は電話に出るタイミングとニュースを見るタイミングが悪い看護師で、息子は小さくてあんまり複雑な会話ができない、スクールバスに乗るくらいの子供。以上。

あと10分でいいから、家族関係がわかるシーンを作ってくれないだろうか。このままでは、家族を守る気持ちを理解できないまま映画が終わってしまう。

そう思っているうちにほんとに映画が終わってしまった。

ゴジラに比べたらパシフィック・リムがドラマ重視の脚本映画に思えてくる。(実際、パシフィック・リムは怪獣とのバトルに集中するため、よけいな混乱を引き起こさない脚本作りに細心の注意を払っている。擬似父娘の関係を中心にした盛り上がりもある。映画の目的に即した、調和の取れた構成である)

実際は4時間分くらい背景を語ったバージョンがあるらしいけど公開版ではカットしたらしい。ほう。でも公開版で見せなかったらほぼ意味ないよね。

あーでもゴジラがサンフランシスコ上陸してからはとてもよかった。首を鍛えてぶっとくなったゴジラは、かっこいい。こわい。つよい。でっかい怪獣が、ビルを壊して、別の怪獣と戦う。これ以上なにがいる?

ぐっときたシーンをあげていこう。

まず、高層ビルに尾を叩きつけたら崩落に巻き込まれるゴジラ。本棚が倒れたらあれくらいダメージあるだろうからリアリティあるなと思った。

その直後、主人公と目があうシーン。意志を触れあわせたように思えた瞬間、最初からいなかったみたいに煙に隠れる顔。あれがすごくよかった。本作で一番のシーンだった。最初からあれを狙っていたんだとわかった。ああ、わかったよ。おまえがナンバーワンだ。監督にそう告げたくなった。

敵か? 味方か? わからんが、ゴジラのおかげで助かった! という、いかにも怪獣映画だなーという終わりかたもよかった。

暴れないからと、ゴジラと並進する空母とか、絵的なツッコミどころも映画に彩りを添えていた。

あと、アメリカ兵がM4でムートーに立ち向かうあたり楽しかった。体格差など5.56ミリ弾が吹き飛ばすぜ! という強気の姿勢を失わない不屈の精神には感動せざるを得なかった。そういえば、ロサンゼルスに宇宙人が攻めてきたときもあいつらは通常兵器で頑張ったんだった。アメリカ軍は世界最強。宇宙人にも怪獣にもディセプティコンにも負けない。いや負けるかもしれないけどすごい抵抗するしおっさんが頑張るので、援軍とか救援とかが来ていろいろあって盛り上がる。アメリカ軍、現実に怪獣が攻めてきてもそれくらいすると思う。

最後にどうでもいいけど、お父さんは別ドラマでは覚醒剤を作る理科教師で、主人公はマスクをかぶって自警団やってた人です。気づかなかった。

まとめると

全体的にはダメダメだけど、個々のシーンは超よかった。

映画「オール・ユー・ニード・イズ・キル」を見てきたので感想書くよ

オール・ユー・ニード・イズ・キルを観てきた。かなりよかった。

やるべきことをすべて遂行した傑作だと思う。どう頑張ってもハリウッド以外では実現できない領域の業であり、映画スタッフの物語への理解がとてつもなくうまくいった好例だ。

なぜこの映画が面白くなったかというと、「観客が考えること」を先取りし、常に期待以上のシーンを見せながら予想を裏切り続けたことが勝因だろう。

原作がステージ制のアクションゲームだとしたら、映画はInfamousのようなオープンワールドだ。戦場から逃げてもすぐに殺されはしない。少し考えて工夫をすれば、基地から離れて自由に動き回れる。しかし自由度が高まったからといって難易度は下がらず、ゴールが難関であるが故に実現はほとんど不可能に思える。無理にしか思えない目標に向けて、何十、何百と試行錯誤を重ねて、プレイヤーたるウィリアムが少しずつ成長してゆく、という展開は、共感できるし、描かれなかったシーンを自然と想像してしまう。

「ここで基地から脱出したら?」

「将軍と交渉したら?」

「あえてリタと会話しなかったら?」

思いつくだろう選択肢の多くは実際に試され、そして失敗する。やりたいことを全部やりきっているというのはそういうことだ。観客が想像する可能性はすでに予測されている。だから僕はやられたと感じ、そのストーリーに巧みさを覚えた。

そういえば、映画でのゴールは原作と違い、「ギタイのボスを倒すこと」なのだ。物語全体の目的が異なるので全然違う話にならざるをえないのだが、そこが本作のカッコイイところで、原作の原作たる要素を保ったままアップデートできているのだ。

原作では最終局面で描かれる、コーヒーのエピソードがある。映画では中盤で、オマージュ(むしろセルフパロディ?)ともとれる展開がある。

農家にたどりついた二人が一息つき、ウィリアムがリタにコーヒーを淹れるシーンだ。僕はあれでもうエンディングだと思っていた。その予想は当然ながら裏切られるのだが、ずっと汗臭い基地と薬莢が跳ねるビーチばかり見ていたところでようやく辿りついた穏やかな無人の農家には、「あっこれはちょっと違う展開になるぞ?」と思わせる説得力があった。

それからステージは峻厳な雪山や慇懃なコンクリートの司令部に移行していくわけだが、この映画の転換点がコーヒーを淹れるあのシーンにあるのは確かだ。何度目かのリタの死と失敗に直面したウィリアムは、リタに頼らずに敵を狙う覚悟を決める。

原作の一番のポイントは「練習したら強くなる」「強くなってもどうにもならないことがある」「どうにもならないことがあっても生きていける」だと僕は勝手に思っている。映画での農場でのシーンと、そこからのウィリアムの行動は、原作の根幹をとらえていた。

やるべきことはすべて行い、それでも突破口が見つからない状況下で、記憶と精神は疲労してゆく。そして不可視の敵にひそかに囲まれていたという絶望。そこから、ウィリアムは立ち上がった。元上官の妨害(理解してくれたかに見えた直後、全力で予想を裏切ってくれる。そこがまたいい)やギタイの猛攻にさらされながらも目的のために執念深く策を練り、試行し、突破口を開いてゆく。

絶望を知り、頼りない中年が戦士に変わるかっこよさ。主役がトム・クルーズでよかった。最初は「おっさんが主人公であの物語成り立つのかよ」と浅はかに考えていたのだが、甘かった。おっさんはおっさんで、超かっこよくなれるのだ。

X-MEN: フューチャー&パストの感想

X-MEN: フューチャー&パストを観たので感想を書く。

正直言うと、あんまり驚きがなかった。

印象

ちょっとおじさん化したエリックとチャールズに再会できたのは、数少ない好事だった。やさぐれプロフェッサーと恋に破れたビーストのコンビ、人嫌いなふたりの性格のこともあり、親近感を抱かずにはいられなかった。

しかし、映画自体は、期待ほどよくなかった。誠実だし、着実に物語を積み重ねてはいるけれど、X-MEN: ファースト・ジェネレーションにあった「潜水艦で戦うのかっこええやろ! どやー!!」という勢いがなくなっている。

ブライアン・シンガーさん、マイノリティの生き様とか渇望とか描くのが好きで、たしかにX-MENって基本的にそういう話なんだけど、真面目な語り口でずっと続けられるとそろそろ飽きてきたというか「もうそれ前作でやったよ、もういいっすよ……」という気持ちになる。

そう、僕が求めていたのは差別と屈辱ではない。

中二病ノリなのだ。

中二病ノリとは

X-MENファーストジェネレーションで描かれた、あの、過剰でありながらも節度ある感情のうねりである。

つまりは、

「これが男の友情やー!」

「そして大人の魅力やー!」

ソ連のミュータントすげー強い! 無敵! かっちょいー!」

という、有無を言わせぬ勢いのことだ。

要するにマシュー・ヴォーンに監督してほしかったんだよ俺は。

アクションについて

主人公(位置的には狂言回し)が、アダマンチウム爪なしのウルヴァリンなのでアクション的に地味だったというのが残念だった。アクションシーンではいちばん役立たずという悲しさ。サムライとかニンジャとかもなし。アイエエエ。

今回のウルヴァリン、アダマンチウム爪の移植前なのだ。骨を伸ばして刺せるけど、それってそのへんのナイフを使うより弱いと思う。実際、ほとんど爪でのアクションがなかった。せっかくマグニ—トーと戦える(爪が金属じゃないから)のに、正面切っては立ち向かわないのが実にもったいない。

そうそう、ウルヴァリンのかわりにクイックシルバーくんが中盤で大活躍するのだけど、彼、なんで後半に出てこなかったの……ワシントンに住んでるんだからTVなんか見てないでホワイトハウスに駆けつけてこいよ!!!

思うに、脚本を練っている段階では活躍させようとしたけど色々あってやめた結果、ワシントン在住の設定残ってるパターンな気がする。あとマグニ—トーさんの息子という設定は引き継いでるんだろうか気になる。

彼の能力は要するに加速装置だ。とてつもない速度で動ける。起動の条件も、時間制限も対価もなし。つまり……それって最強じゃないの。009じゃないですか。ぽっと出のニートがそんな強くていいのかとても不安になる。

結論

ヒュー・ジャックマンさんいつもながら筋肉すごかった。

Fox公式サイト http://www.foxmovies.jp/xmen/

新卒が自己投資して買ったもの。よかったもの(と後悔しているもの)

最近流行してるみたいなので便乗して書く。

給料全部使う

新卒1,2年目に自己投資してQoL上がったもの

ひとり暮らし用「高くてもこれ買っとけ」リスト

生活に必要なもの

エンジニア歴14年で自己投資してQoLあがったったもの

新卒3ヶ月の間で買ってよかったもの

飲み物

炭酸は苦手なので飲まない。かわりに緑茶をよく飲んでいる。熱いお茶を手軽に飲めることは業務環境として重要なので、真空断熱の水筒に急須で入れた緑茶を入れて、ハチミツを混ぜて職場に持って行っている。ハチミツは趣味。

キーボード

HHKB2Pro墨英語配列を使ってる。

ちなみにリュックに入れて持ち運んでる。購入時に入っていたダンボール箱をそのまま緩衝材のかわりに使ってる。サイズがぴったりで持ち運びに便利。

でも、Type-Sを触らせてもらったらこっちのほうが打ち心地よかったのでこれから買う人にはType-Sがおすすめ。8000円くらい高くなるけど。

HHKB2ProはMini USBとかいう時代遅れの規格でしか接続できない。たまに、Mini USBケーブルだけ職場に持って来るのを忘れたりするのだが、Micro USBケーブルと違ってそのへんに落ちていることは少ない。なので、自宅用と職場用にMini USBケーブルを二つ用意することにしている。

ワークチェア

エンボディチェアを買った。まじよい。 以前書いた記事があるので詳しくはそっちで。

ドラム式洗濯乾燥機

新卒のたしなみとして購入した。これも以前書いた記事を参考に。

大型家電はAmazonだと割高なので、カカクコムで相場を確認してから購入するとよい。

ワイシャツを乾燥させるとクシャクシャになるらしいが、ワイシャツを着る機会がないので問題ない。

自転車

買えない。自宅に自転車を置くスペースがないので、むり。 駐輪場がない——わけではないけど、クロスバイクやロードバイクを屋外に置くと、すぐに痛むし、盗まれる。

ママチャリに乗るつもりはないです。

ランニングシューズ

自転車のかわりに走って移動してる。

僕の足は幅広でかつ甲が高いので、AdidasとかNikeとかにはたいてい入らない。

その点、new balanceは幅広の靴を提供してくれるのでありがたい。なので、ごついデザインとかにはもう目をつぶるしかない。背に腹はかえられないのだ。

ベッド

IKEAでシングルベッドを買ったが、失敗した。

シングルベッドは狭い。寝返りをうてるぎりぎりの幅しかないので、安眠しにくい。

今度購入するときは、セミダブルベッドを買うと心に決めている。

まくら

テンピュールのまくらを使っている。

ただ、洗濯できないのでそのへん注意。枕用のシーツとカバーをかけて、汚れがつかないよう細心の注意を払っている。

アイマス

同じくテンピュールアイマスク。眠りの質が高まる。

まくらと違って洗える。

ディスプレイ

ピボット機能があるのが重要。iiyamaのXU2390HSというやつを使っている。AH-IPS方式で発色がいいらしい。

Kindle Paperwhite

一人暮らしだと、保管スペースに余裕がなくなる。本はほとんど買えない。だから、僕は基本的にKindleで買っている。

日本のAmazonだとデスクトップのKindleアプリが非対応(なぜだ)なので、タブレット端末か、Paperwhiteを使うことになる。ちなみに僕は両方持っている。マンガと技術書(カラーページがたまにある)は7インチタブレットで、それ以外はKindle Paperwhiteで読むことにしている。

先日、初代Kindle Paperwhiteが壊れたのでニューモデルに買い換えたのだが、ページ送りでの描画速度が格段に速くなっていた。快適さがだいぶ違うので、お下がりを渡せる相手(家族とか)がいれば買い換えていいと思う。

料理の本

料理の本は買うべき。CookPadでは味わえない、プロのレシピを味わえる。

Web上のレシピではNHKきょうの料理がおすすめ。

全自動食器洗い機

朝食と夕食は家でとるので、シンクには毎日食器が積み重なる。洗い物は実にめんどいので、食器洗い機を購入した。

購入したのはいいんだけど、工事業者が分岐水栓部品の指定を間違えて、食洗機に非対応の部品を買ってきてしまったのでまだ使えていない。まじゆるせん。

工事が終わるのは来週くらいになりそう。

食洗機がきっとQOLを爆上げしてくれると信じている。

インファマスセカンドサンプレイ中の感想

そういえば前回の記事インファマス セカンドサンの感想を書いてなかったのでここで書く。

インファマスセカンドサン、かなり楽しい。

なぜ楽しいか

この楽しさの理由は、ちょっとすごい能力者になった一般人になれることだ。

孫悟空みたいな超人ではなく、ジョジョ第四部のスタンド使いくらいの超能力者。米軍一個師団に勝てるほど無敵ではないが、そのへんのマフィアくらいならやっつけられる。これくらいの強さだと、リアリティがあるわりに俺TUEEも楽しめて、没入のレベルがちょうどよくなる。

ちょっとちゃんとした説明

インファマス セカンドサンは、シアトルの街を自由に動き回るゲームだ。超能力者になったばかりの主人公が、故郷のおばあちゃんその他を救うために政府の部隊とか別の超能力者とかと戦うストーリーで、治安部隊と戦いながら麻薬の売人やマフィアをやっつけたりしていく。

この主人公、本当にアメリカの片田舎にいそうな(アメリカに行ったことないけど)「普通の若者」だ。正義感も普通だしチンピラ感も普通という絶妙な性格の人間で、とりあえず正義ルートを進めば「こいつチンピラぶってるけどそんなに悪い奴じゃないな」と思える。悪ルートは知らない。

部隊となるシアトルは銃を持った治安部隊がパトロールしていて、主人公を見つけるとどんどん弾丸を撃ち込んでくる。シアトル市民はそのへんをよく歩いていてたまに流れ弾に当たって倒れていたりする。世紀末だ。

ちなみに通行人を攻撃すると簡単に殺せる。そして悪のカルマが貯まる。かわりに倒れている市民を助けると善のカルマが貯まって人気者になれる。檻に閉じ込められた人を助けようと武器を振るうと間違えてそいつに当たって殺しちゃったりするので要注意だ。人の生き死にがボタンひとつで決まるこのシステムも世紀末感の涵養に一役買っている。

不満もある

最近ちょっと作業ゲーっぽくなってきた。ストーリーが進むとネオン能力を使えるようになってすごい速さで移動できるのだけど、壁を上れるだけであんまりスモークと変わらなかったりする。

作業感はビデオゲームという遊びにつきもので、ソシャゲなんかだとキャラクターで釣るんだけど、リアル志向のゲームだとそのカードを切れないのでつらいと思う。

あ、Amazonのアレ貼っときますね。

ゲームは疲れる、という話

ビデオゲームの話題。

インファマス セカンドサンというゲームを先週末に遊んだ。5時間くらい休みなくプレイした結果、以下の結論に至った。

ゲームは疲れる。

どうして疲れるかというと、この種のビデオゲームが、脳の機能を最大限に駆使する遊びだからだと思う。

そう、ゲーム脳だよみなさん!

ビデオゲームは脳機能を深く、連続的に酷使する。

インファマスのようなゲームのプレイヤーは、ゲームパッドを握っているあいだ中「これから何をすべきか」を考え続ける。もうちょっと詳しく書くと「自分の目的は何か」「現在の自分が取り得る選択肢は何か」「選択肢のコストとベネフィットは」「それらの思考は妥当か」といった問題設定を行い、解決方法を思いついては評価を行い、制限時間内にそれらからベストのものを選択する。これを高速に繰り返す。

ゲームはインプットとアウトプットの間隔がきわめて短い。操作を間違えたマリオは瞬時に死ぬ。そしてちょうどいいタイミングで跳べば、一列に並んだクリボーは全滅させられる。プレイヤーは1分間に何度も学習を行い、上達する。

優先順位決定と、リスク込みの試行、そしてフィードバック。ジャンルを問わず、ゲームをしている人間の頭のなかは大体こんなのだと思う。

ゲームを遊び慣れている人間は、行動が産む利益の効率に敏感になる。こうげきで倒せる敵にギラを唱える必要はないのだ。最大限の価値を産む用途にお金を使うし、自分の行動も利益体系にもとづいて決める。

ゲーム脳とはそういうものだ。

勝利のために、最善を尽くす。ゲームを遊ぶとコスト感覚や最善を尽くす習慣を身につけられるので、子供の教育にいい。

統計を取ったら、東大生は非東大生よりもゲームをよく遊ぶ傾向とか出ると思う。(だからといってビデオゲームと東大合格に直接の因果関係があることは示せないが)

結論

ゲームは教育にいいけど疲れるから何時間も続けてやるのつらいよね。