X-MEN: フューチャー&パストの感想
X-MEN: フューチャー&パストを観たので感想を書く。
正直言うと、あんまり驚きがなかった。
印象
ちょっとおじさん化したエリックとチャールズに再会できたのは、数少ない好事だった。やさぐれプロフェッサーと恋に破れたビーストのコンビ、人嫌いなふたりの性格のこともあり、親近感を抱かずにはいられなかった。
しかし、映画自体は、期待ほどよくなかった。誠実だし、着実に物語を積み重ねてはいるけれど、X-MEN: ファースト・ジェネレーションにあった「潜水艦で戦うのかっこええやろ! どやー!!」という勢いがなくなっている。
ブライアン・シンガーさん、マイノリティの生き様とか渇望とか描くのが好きで、たしかにX-MENって基本的にそういう話なんだけど、真面目な語り口でずっと続けられるとそろそろ飽きてきたというか「もうそれ前作でやったよ、もういいっすよ……」という気持ちになる。
そう、僕が求めていたのは差別と屈辱ではない。
中二病ノリなのだ。
中二病ノリとは
X-MENファーストジェネレーションで描かれた、あの、過剰でありながらも節度ある感情のうねりである。
つまりは、
「これが男の友情やー!」
「そして大人の魅力やー!」
「ソ連のミュータントすげー強い! 無敵! かっちょいー!」
という、有無を言わせぬ勢いのことだ。
要するにマシュー・ヴォーンに監督してほしかったんだよ俺は。
アクションについて
主人公(位置的には狂言回し)が、アダマンチウム爪なしのウルヴァリンなのでアクション的に地味だったというのが残念だった。アクションシーンではいちばん役立たずという悲しさ。サムライとかニンジャとかもなし。アイエエエ。
今回のウルヴァリン、アダマンチウム爪の移植前なのだ。骨を伸ばして刺せるけど、それってそのへんのナイフを使うより弱いと思う。実際、ほとんど爪でのアクションがなかった。せっかくマグニ—トーと戦える(爪が金属じゃないから)のに、正面切っては立ち向かわないのが実にもったいない。
そうそう、ウルヴァリンのかわりにクイックシルバーくんが中盤で大活躍するのだけど、彼、なんで後半に出てこなかったの……ワシントンに住んでるんだからTVなんか見てないでホワイトハウスに駆けつけてこいよ!!!
思うに、脚本を練っている段階では活躍させようとしたけど色々あってやめた結果、ワシントン在住の設定残ってるパターンな気がする。あとマグニ—トーさんの息子という設定は引き継いでるんだろうか気になる。
彼の能力は要するに加速装置だ。とてつもない速度で動ける。起動の条件も、時間制限も対価もなし。つまり……それって最強じゃないの。009じゃないですか。ぽっと出のニートがそんな強くていいのかとても不安になる。
結論
ヒュー・ジャックマンさんいつもながら筋肉すごかった。
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