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カリフォルニア州マウンテンビュー在住のソフトウェアエンジニアがいろいろ書きます。

アメリカで大学院修了してニューヨークに引っ越してソフトウェアエンジニアとして働きだしてカリフォルニアに戻ってきてシリコンバレーでAmazonに転職した

 いろいろあっていまはシリコンバレーAmazon.com Services LLC (つまりAWSです)でSDE (Software Development Engineer) として働いている。AWSのAIとデータベースに関するあるサービスを開発中。主にフロントエンドを担当。どこまで書いていいのかわからないのでとりあえずぼかしておく。

 前回の記事からだいぶ時間が経ってしまった。二年半も過ぎると過去の自分が他人のように思えてくる。この時点からの主な出来事を並べるとこうなる。

2019年5月: 南カリフォルニア大学University of Southern California, USC)のコンピュータサイエンス修士課程(MS in Computer Science - Scientists and Entineer)を修了。

2019年6月: ニューヨークシティに引っ越す。

2019年7月: MUA, Inc. に入社。

2019年10月: ニュージャージー州のウェストニューヨークに引っ越す。

2020年1月: 転職活動を開始。

2020年3月: MUA, Inc. を退社。

2020年4月: Amazonに入社。

2020年6月: カリフォルニアに移動。シリコンバレーのパロアルト(Palo Alto)周辺に一時滞在。

2020年7月: マウンテンビュー(Mountain View)に引っ越す。

 で、今にいたる。

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Amazonのオフィス。実はこのオフィスに所属しているわけでもない。見かけたので撮影しただけ。

MUA, Inc. で学んだこと

 MUA, Inc. はニューヨークのマンハッタンにあるWeWorkにオフィスを構えていた会社だ。僕がいたのはかなり小さなチームで、ソフトウェアエンジニアは片手で足りるほどしかいなかった。バグフィックスも新機能開発も、Eメール配信の設定も自分たちでやっていた。やるべきことはつねに山のようにあった。

 MUA, Inc. には Kaz (@jugyo )さんがいた。僕が入社したきっかけは、そもそもKazさんにTwitter DMを送ったことだった。

 ここで僕は多くのことを学んだ。

 たとえば、できるだけ効率よくソフトウェアエンジニアとしてビジネスに影響を与える方法。変化し続ける開発の流行にキャッチアップすること。極小のチームでの働き方。開発の優先順位を他人に理解してもらう説得の手法。技術的な面でも多くのことを身につけたが、それよりも広い視野で、コードを書く以外の力で物事を前進させることの重要さを体感した。

 いまでも、MUAで得たものが自分の核の近くにあると感じている。

アメリカでの転職活動

 2019年の1月になってから転職活動を始めた。

 知人がFacebookGoogleなど大手企業で働いていたのでリファラルをお願いした。ところが大学院を修了したのが前年の5月だったので、GoogleFacebookからは新卒扱いになるという返事をもらった。大手企業の新卒枠はほぼインターンから採用するのでそこに外部から潜り込むのはかなり難しい。

 中規模の企業やスタートアップの面接もいくつか受けた。 Triplebyte を使って応募したところ五つの会社から電話をもらえた。そのうち面接まで進めたのは一つだけだった。そこはBtoBのスタートアップで、ニューヨークシティにオフィスを構えているところだ。ところが面接の直前になってキャンセルになった。募集したポジションを採用できたのでもう面接はやらないとのことだった。

 Amazonに勤めている知人からのリファラル経由でAmazon.com Services LLCに応募したところ、リクルーターから面接をしようという連絡があった。電話面接を二回行ったあと、East Palo Altoのオフィスでオンサイト面接をこなした。一週間もしないうちにオファーの電話とEメールが届いた。オンサイト面接ではしどろもどろの受け答えだったし最適解を言えたとも思えないのにどうしてオファーをもらえたのかわからないが、ともあれこうしてAmazonに潜り込むことはできた。

Amazon で働きはじめてから

 すでにCOVID-19がアメリカでかなり広まっていたので、Day 1から今日までずっと家で働いている。オフィスにはオンサイト面接で一度行ったきりだ。

 とりあえずまだ解雇はされていない。一番不安だった英語もなんとかなった。ミーティングに参加して発言するし、自分が開発した機能をデモするようにもなっている。

FAQ

 質問されそうなことをあらかじめここに書いておく。

Q: Amazonのソフトウェアエンジニアの給料っていいんでしょ?

A: Levels.fyi を見たらだいたい書いてある。 とりあえず新卒一年目でも年1600万円くらいはもらえるらしいガファ。ちなみにMountain Viewを含むシリコンバレー周辺はアメリカのなかでも給与が高い。

Q: どうやって英語を勉強したの?

A: アメリカ留学前に頑張った。詳細はここに書いた。 TOEFL 100点を取る学習法、費用、勉強期間、スコアの変遷 アメリカに来てからどう勉強したかはまたブログに書くかも。

Q: アメリカって物価が高いんでしょ?

A: シリコンバレーの家賃は高い(1bdで月$2500とか普通)。ほかは日本とそんなに変わらない。

Q: シリコンバレーってどんなところ?

A: 不動産がやたら高い田舎。夏になるとたまに空が黄色くなる。

Q: アメリカの大学院ってどんな感じ?

A: このへんに書いた

Q: アメリカでの就職活動は大変だった?

A: めちゃ大変。英語でコーディング面接をやるのはとても疲れる。そのうちブログに書こうと思う

Q: アメリカで働くためのビザってどうなってるの?

A: H-1Bビザを持っている。大学院修了直後はF-1ビザのまま就労できるOPTで働き始めた。Amazonに転職後、会社からのサポートを受けてH-1Bに申請。くじに当選してH-1Bビザを取得できた。

終わりに

 自分の名前で取ったドメインでもブログを始めたのでよかったら見ていってほしい。=> https://www.ryokato.com/

 はてなブログで書いたことよりも情緒的なこと、たとえばアメリカの大学院生として就職活動をしていた頃の思い出などを書いている。

 はてなブログとどう使い分けるかは考え中だけど英語学習とかソフトウェアエンジニアのコーディング面接についてなどを https://www.ryokato.com/ で書くつもりでいる。

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シリコンバレー始まりの地、Palo Alto

加藤龍(かとうりょう、かとりょー、katryo)

お題「#この1年の変化