南カリフォルニア大学の大学寮に住んでいたこと
アメリカの大学寮について書く。
僕は USC(University of Southern California) こと南カリフォルニア大学に2017年8月に入学し、大学寮に住み始めた。
9ヶ月そこで暮らしたあと、2018年5月に寮を出た。
寮の概要
僕が住んだのは Troy Hall という寮だ。
大学公式の USC Housing の寮のうちのひとつで、百人以上がここに暮らしている。
Troy Hall は以下の学科の Graduate Housing Programs というのに指定されている。
- School of Cinematic Arts
- Sol Price School of Public Policy
- Thornton School of Music
- Viterbi Engineering
- Dornsife College of Letters Arts & Sciences
ここには様々な専門分野の学生が住んでいた。たまにヴァイオリンの音色が聞こえることがあった。ちなみに防音設備はない。
自分は9ヶ月の契約 (Academic year)をしていたが、12ヶ月 (Full year) の契約もできる。
寮の部屋
大学寮の家賃は、個室が一番高くて、リビングルームとキッチン共有だとちょっと安く、バスルーム共有だとさらに安く、ベッドルーム共有だとかなり安くなる。ちなみに寮だからといって別に普通のアパートよりも安いわけではない。
個室は月 $1300 以上。キッチン共有でも月 $1000 以上はする。僕はキッチン共有くらいがよかったのだが、結局ベッドルーム共有の部屋に割り当てられた。
部屋の割り当ては抽選で決まる。申込みが早いほうが希望する部屋に割り当てられやすい。自分は、入学を決めた2月ごろに寮に申し込んだ。第一志望から第五志望まで、キッチン共有の部屋を希望したはずなのだが、ベッドルーム共有の部屋になってしまったのだ。
僕が割り当てられたのは5人部屋だ。そのうち2人でベッドルーム・バスルームを共有していた。残りの3人は3人でベッドルームとバスルームを共有することになる。なので、正確にいうと3人部屋と2人部屋で、5人でリビングルームとキッチンを共有していた。
- 2人でベッドルーム共有 $720/Month
- 3人でベッドルーム共有 $485/Month
ロサンゼルスのアパートとしては相当に安い家賃だ。
ただ、二人部屋はともかく三人部屋はきついと思う。
ベッドルームの天井には電灯がない。ライトスタンドとデスクランプと、あとは窓から入る光のみで暮らすことになる。ちなみにアメリカの電球は暗いものが多い。おそらくは目の色が薄く、室内が暗くても問題ないと感じる人がほとんどなのだと思う。
加えて、窓の位置が悪く、光があまり差し込んでこなかった。そのせいで昼間でも暗かった。監獄のようだった。
寮の人
5人の寮生、全員がアジア出身だった。
- インド
- インドネシア
- トルコ
- 中国
- 日本(自分)
なお、別に留学生専用の寮ではない。
専門は、コンピュータサイエンスが二人、電子工学が一人、土木工学が一人。公共政策が一人。
各人の起きる時間・寝る時間はかなり違っていた。僕はだいたい朝の7時くらいに起きて夜の10時に寝る生活をしていたが、ルームメイトたちのなかには深夜に寝て12時に起きる人がいたりした。
食事はそれぞれが別々に作って食べていた。僕はほぼ冷凍食品を食べていた。寮から徒歩3分の場所に Trader Joe's というスーパーマーケットがある。そこで買った冷凍食品を電子レンジで温めて食べるのが、普段の僕の昼と夕食だった。
寮の設備
ランドリー
各階に二箇所くらいある。
洗濯が $1.5 、乾燥が $1 。デビットカードかクレジットカードをスワイプして支払う。支払いのネットワーク環境が悪いせいか、たまに使えなくなっていた。そういうときは、僕は別のランドリーに行っていた。
中庭
Troy Hall には大きな中庭がある。バーベキューパーティーが開ける設備もある。実際にたまに使われており、入寮直後の歓迎パーティーはここでのバーベキューだった。
カウチにはクッションが置いてある。雨が降ったあとは当然濡れるのだけども撥水加工がしてあるのだと思う。
Study room
Troy Hall には Study room というものがある。
たまーに音楽をかけながら勉強する人や、グループワークのディスカッションをしている人がいた。
カスタマーサービスセンター
通称CSC。Amazonで購入したものはそこで受け取る。寮生だと安く使えるプリンターも置いてある。
ミーティングルーム
ヨガ、映画鑑賞などの寮生向けイベントがたまに行われていた。犬と遊ぶ会なんていうのもあった。
共同生活で困ったこと
睡眠
相部屋での生活を始めて、自分は睡眠を重視する気質だということに気づいてしまった。
相部屋でも睡眠の質を保つために、僕はテンピュールのアイマスクを毎日目にかけて眠っていた。ちゃんとしたアイマスクは共同生活に必須だと思う。
また使い捨ての耳栓も毎日使っていた。可能な限り外からの刺激を減らして眠れるよう、できる限りの工夫をしていた。
キッチン
部屋のルールとして、使ったあとの食器は自分で洗うように決めたのだが、食器を洗わない人がいた。何度言っても洗わないのでもう諦めた。
エアコン
リビングルームとベッドルーム両方の温度をまとめて管理するエアコンがあった。これが悩みの種だった。
人によって快適な温度は違う。気温24度でも暖房をつける人もいる。
暖房が暑すぎて夜中に起きたことが何度もあった。
トイレ
僕はルームメイトに、洋式便器でおしっこするときは座っておしっこするようにお願いしていた。彼のおかげで、トイレの環境はきれいに保てていた。
ちなみに、バスルームには浴槽があるが、栓がついていなかった。なので、自分で栓を買ってとりつけないとお湯を貯められなかった。
そういえば
僕がいなくなったあと、二人部屋に新たに入ってくる人はいないようだった。なので、僕とベッドルームを共有していたルームメイトは二人部屋を一人で独占していることになる。うらやましい。
寮を出て
最初に書いたように、2018年の5月から僕は寮を出て、 Sawtelle にあるアパートメントに住んでいる。ここもルームシェアではあるのだが、僕は自分だけのベッドルームを専有している。
ちなみにこの物件は Craigslist の sublets & temporary カテゴリーで探したものだ。
ベッドルーム専有の部屋に移れてよかったと心から思っている。