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カリフォルニア州マウンテンビュー在住のソフトウェアエンジニアがいろいろ書きます。

TOEFL 100点を取るWriting学習

TOEFL Writing はやり方次第で高得点を取りやすい。僕がTOEFLを受け始めた2016年3月のテストでは21点しか取れなかったが、2016年10月には29点まで取ることができた。ListeningやSpeakingは上達にかなりの時間が必要だが、Writingは比較的短時間でうまくなれるのだ。

ただ、日本で普通に小・中・高・大の教育を受けているだけだと、英作文とそのフィードバックの機会は少ない。そのため、TOEFLの対策を始めた段階で最初からWritingで高得点が取れる人はほぼいない。

この記事では、自分が行った、TOEFL Writingで高得点を取るための練習方法について書く。なお、 TOEFL Writing の問題形式について説明するののはめんどいので、知らない人は適当に調べてください。

英語エッセイのフィードバック

まず英作文のフィードバックだが、Web を使ってTOEFL Writing形式のエッセイを採点してくれる人を探すのがよい。

たとえば僕は TOEFL Resources を利用した。ここでは1エッセイ1000円くらいで採点と添削、よりよい書き方の指摘をしてくれる。週に3回ほどの頻度で、Integrated Writing, Independent Writingのエッセイを書き、採点と添削をしてもらっていた。

ほかに、クラウドソーシングのWebサービスを使って採点してくれる人を探してもいい。

Integrated Writing

TOEFLのIntegrated Writingは形式が独特で、慣れていないと高得点は狙えない。しかし TOEFL Resources や他の教材に Integrated Writing の対策はいくらでも載っているので、ここで詳細は書かない。

練習を積めば意外とすぐにGood(4.0 - 5.0)は取れる。

Independent Writing

  • 370 words くらいまで書く
  • 5 パラグラフで書く

を守ってミスをしなければ、こちらもGoodは取れるだろう。

370 words くらいまで書く

370 words をミスなく30分で書くというのは結構難しい。これにはとにかく練習量を積むのが最善の対応策だ。週に三回程度の頻度で、英語でTOEFL Writing形式のエッセイを制限時間つきで書く習慣をつけるといい。

自分の場合、職場では毎日1時間の昼休みがあったので、そのうち30分をWritingの練習時間にあてていた。このやりかたを決めることで、半強制的にWritingを練習することができた。昼休みの時間はもとから1時間しかないため、練習開始前にのんびりしている余裕がないのだ。この時間を逃してしまうとWritingを練習できなくなってしまうため、たとえ気持ちが乗らなくても練習を始めなくてはならない。

Writing の練習は、時間がかかるし頭が疲れるのでやる気が出ないことが多い。しかし昼休みにWritingの練習をすると決めると、思い切って始められやすい。これで僕は平日の練習時間を確保した。

ちなみに自分は休日はほとんどWritingの練習をしなかった。時間はあったが、やる気が閾値を超えず、あとでWritingをやろうと思ってのんびりして、気づいたら夜中になっていることが多かった。

やる気を毎日高く保つのは難しい。やる気を高めるよりも、やる気がなくても練習できるよう工夫すべきだと自分は思っている。

5パラグラフで書く

  • 1パラグラフ目では結論を書き、以下の文にその理由を述べることを示す。
  • 2パラグラフ目で理由その1を書く。
  • 3パラグラフ目で理由その2を書く。
  • 4パラグラフ目で理由その3を書く。このとき、自分と異なる意見についても言及して、一方向からのアンフェアな考えではないことをアピールする。
  • 5パラグラフ目で結論とその理由を改めて述べる。

という書き方が5パラグラフの基本だ。ちなみにこれは Five-paragraph essay と呼ばれ、アメリカの小学校で習う文章の書き方らしい。

「自分と異なる意見についても言及……」というのはどういうことか。たとえば問いが「医療保険を全国民強制加入にすべきかどうか、あなたの考えを書きなさい」だったとして、エッセイで「全国民強制加入にすべき」だという主張を述べることを考えてほしい。理由その1とその2で強制加入の利点を述べたあとに、「しかし全国民強制加入にすると、医療を必要としない人も加入せねばならない。彼らにとっては嬉しくないだろう」というように、逆の立場からの意見も入れると、主張がフェアに見えないだろうか。一方向だけからの攻撃ではないので、説得力が生まれる。ただし、このときもエッセイの主張は一貫させたほうがいい。でないと、文の意図が理解しにくくなるからだ。なのでたとえば「医療を必要としない人にとっては嬉しくないだろうが、しかし全国民強制加入にすることによって社会が得る利益は不利益よりも明らかに大きい」のように、エッセイの主張に沿った結論を書くとよい。

なお、理由が3つ思い浮かばないときは、理由を2つにしてもよい。このときは4パラグラフ構成になる。「自分と異なる意見についても……」は2パラグラフ目に書く。ただし、パラグラフごとにワード数が偏らないよう長さを調整すること。

Independent Writingを書く際に重要なのは、具体例を詳細に書くことだ。できればエピソードは実体験のほうがいい。つまり、「ある新聞記事に書いてあったことですが……」というものより「私が高校生のときの出来事ですが……」のほうがよい。というのも、書きやすいし、読むほうとしても、筆者の思考のバックグラウンドを理解しやすいからだ。

実体験とは書いたが、すべて事実である必要はない。それらしいことが書けていればフィクションでも問題ない。

たとえば、

医療保険を全国民強制加入にすべきかどうか、あなたの考えを書きなさい」

のような問いがあったとして、適当に

「私の母はある日突然心臓ガンだと診断された。その治療には莫大なお金がかかるはずだったが、強制加入の医療保険のおかげで無料で医療が受けられた。突然重い病気にかかった人のためにも、医療保険は強制加入のほうがよいと私は思う」

のような嘘を書いてもよい。(心臓はガンにならない臓器なのでこのエピソードは明白な嘘)

この辺のテクニックは他にもいくつかある。僕が通っていたLINGO LLCに行けば、他にも教えてくれると思う。